データマート開発を迅速、大規模に行える「dbt cloud」の導入・構築・活用支援サービスを提供開始

~Modern Data Stackのコアソリューション企業としてdbt Labs社とパートナー契約~

トピックス

2023年10月19日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、データ活用に必要なデータマート変換処理の開発に強みを持つdbt Labs, Inc.(読み:ディービーティ―ラボ、以下:dbt Labs社)のSaaSソリューション「dbt cloud」の導入・構築および活用支援を2023年10月19日より開始します。これに先駆け同年7月、dbt Labs社とdbt cloudに関するパートナー契約を締結しています。

NTTデータはこれまでも、ビッグデータやAIなどの領域において多くの企業とパートナー契約を締結し、NTTデータとパートナー各社のソリューションを相互に掛け合わせることでAI・データの民主化によるお客さまの「デジタルサクセス®」に取り組んできました。今回、dbt Labs社がパートナーとして加わることで、データを活用しやすい状態にするデータマート開発を、大量かつ高速に行うことが可能となり、これまでの取り組みをさらに加速させることができます。

背景

NTTデータはかねてより、お客さま企業のさまざまな部門で、多様な業務に従事するビジネスユーザー自らが、能動的にAI・データを活用し、データ分析作業や意思決定・判断ができる「AI・データの民主化」を推進する製品やテクノロジーのラインアップを拡充してきました注1)。
一方で、データ活用基盤を構築する現場では主に3つの課題を抱えていました。(1)いかに意味あるデータを素早く集め、使いやすい状態にして業務適用できるかというアジリティーの課題、(2)整備されたデータをどのように管理し、常に活用しやすい状態にしておけるかというデータ利便性の課題、(3)そもそもシステムにアクセスしやすいか、長期的な保守・運用が可能かといった総合的な運用性の課題です。これらの課題の解決策のひとつとして「Modern Data Stack」という概念が、近年注目されています。Modern Data Stackはデータ活用に必要なデータの収集・蓄積、加工・整形、分析に必要な機能を最適なSaaSを組み合わせることで構築しようとする考え、またはその考えに基づいて構築されたデータ活用基盤で、迅速な構築やスケーラビリティーの高さ、データ利用における利便性の高さなどの特長を備えています。NTTデータではこれまでも関連する企業との提携を進め、お客さまのデータ活用基盤をモダナイズする支援を進めています。今回、データを活用しやすい状態に変換するデータマート変換の開発に強みを持つdbt Labs社と連携がさらなる相乗効果を生むと判断し、2023年7月8日にパートナー契約を締結しました。

パートナー契約の概要と製品の特長

今回のパートナー契約により、NTTデータはdbt Labs社の「dbt cloud」を取り扱うことができ、お客さまのデータ活用プラットフォームのモダナイズ化をこれまで以上に推進できるようになります。
dbt cloudは、データ分析処理の前工程を担うデータ変換ツールで、モジュール性、移植性、CI/CD、ドキュメントなどのソフトウエアエンジニアリングのベストプラクティスに従って、チームが変換コードを迅速かつ共同で展開できるようにするSQLファーストの変換ワークフローを提供しています。SnowflakeやBigQuery、Amazon Redshiftといったクラウド型のデータウェアハウスにおける、データ変換に特化したツールです。

表:dbt cloudの特徴

開発の高速化 DDLやDMLでの煩雑なコードを、シンプルなSQL SELECT文に置き換えて開発します。refステートメントを用いることでデータモデルの依存関係を自動的に解釈し、適切な順序で処理を実行することができます。マクロ機能での共通部品利用や、Cloud IDEにおける自動補完機能の利用で、開発を効率化できます。また、Pythonパッケージを利用することで、複雑な分析の実装も効率的に行うことができます。
データの信頼性担保 dbtにより事前に用意されたテストやカスタムテストにより、共通のデータ検証を行うことができ、データ利用者に対するデータの信頼性が担保されます。また、自動生成される依存関係グラフや動的なデータのドキュメントは、利用者に対してデータの信頼性と透明性を示し、安心してデータを利用できる環境を提供します。
確実なデプロイ dbt内のスケジューリング機能、ログの記録、アラート機能によりデータ変換ワークフローのオブザーバビリティーを確保できます。開発、ステージ、本番の各デプロイについて、ブランチ戦略に基づいてCI実行を行うことができ、管理されたプロセスにより品質を担保した確実なデプロイを実現できます。
サイロ化の防止 データサイエンスチームとデータアナリティクスチームがそれぞれ任意の言語で構築したモデルを連携させることができます。dbtはSQLまたはPythonでモデルを構築でき、分析コードを共有する作業スペースを提供します。
セキュリティー SOC-2コンプライアンス、CI/CD、RBAC、およびELTアーキテクチャーを使用してリスクを管理します。
ガバナンス バージョン管理、テスト、ログ記録、アラート機能を使ってデータの信頼性を確保します。スナップショット機能ではデータの変更をトレースできます。また、他社のカタログツール等との連携が可能です。

今後について

NTTデータは、dbt Labs社とのパートナーシップ契約締結により、情報活用戦略の立案から、AI技術の活用も含めたアナリティクス、分析基盤構築・運用、分析業務のアウトソースまでの、ワンストップの支援を加速していきます。
今後、これまで提供してきた複数の先端テクノロジー群やNTTデータ独自ソリューションとの強連携を推進していくことで、新しいデータ活用のあり方や、データを起点とした新しいサービス創出等を支援し、お客さまビジネスの変革や企業間での新たなビジネスコラボレーションに貢献していきます。

エンドースメント

「dbt Labsは、このたびNTTデータさまとのパートナー契約締結を心より歓迎申し上げます。データ活用基盤構築に精通されたNTTデータさまの知識豊富な人材が、お客さまへのdbtを中核としたモダンデータ基盤ソリューションを提供、支援できることを大変強く確信しております。今後とも、dbt LabsはNTTデータさまと共に、日本企業のdbtの導入支援を通したデータ基盤のモダン化、かつデジタル革新の実現に貢献してまいります。」

dbt Labs, Inc.
アライアンス事業部 APJ アライアンス・ディレクター
Aaron McGrath氏

  • dbt Lab社について
    dbt Labs社は、データ実務者が組織としてのナレッジを生成・共有できるようにすることを使命としています。アナリティクスエンジニアリング実践の先駆者であり、データチームの連携方法の変革に取り組む25,000人を超えるデータ実務者のコミュニティーをサポートしています。詳細については、Webサイト(英語)をご確認ください。

参考

「Modern Data Stack」に関するホワイトペーパーも同時に公開します。本ペーパーでは、データ活用プラットフォームの現状や、トレンド、NTTデータが提供する価値について記述しています。
データ活用領域のトレンド「Modern Data Stack」に関するホワイトペーパーを公開

注釈

  • 「デジタルサクセス」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
デザイン&テクノロジコーコンサルティング事業本部
デジタルテクノロジー&データマネジメントユニット
村山、樋口、亘
※お問い合わせはこちらから
https://enterprise-aiiot.nttdata.com/contact

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