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社内SEからDX推進コンサルタントに。自らをアップデートし、堅実な課題解決でお客様の変革を支援する

本当に自分が喜びを感じられる仕事は何なのかーー。社内SEとして約10年のキャリアを積んだ後、自らの「本当にやりたい仕事」を見つめ直し、チャレンジに踏み出した社員がいます。現在、デザイン&テクノロジーコンサルティング事業本部でDX推進コンサルタントとして働いている髙栁愛李は、なぜ前職のシステム会社からの転職を決意し、どのように自分自身のキャリアをアップデートしたのでしょうか。今回は、社内SEからDX推進コンサルタントへの転身を実現した髙栁のキャリアストーリーをお届けします。

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お客様が実現したいものを一緒に考えていく仕事がしたい

大学卒業後、何かをカタチにするというクリエイティブな仕事に憧れてITの世界へ飛び込んだ髙栁。大手メーカーのシステム子会社で社内SEとして、グループ約40,000人の社内認証基盤切り替えプロジェクト、ユーザーサポート部門でのヘルプデスクのリーダー、ITインフラサービスの利用促進部門の立ち上げ、会社統合によるインフラ統合プロジェクトなど、主にインフラ領域において数々のプロジェクトを経験してきました。

若手のうちからリーダーも経験し、困難な状況に挑む局面もありましたが、人と関わり合いながら大きなミッションを成し遂げるというプロセスの中に、髙栁は仕事の喜びを見出すようになりました。

そんな髙栁が転職を考えるようになったきっかけは、2020年から始まったコロナ禍だったといいます。

コロナ禍によって自分のキャリアを見つめ直す時間ができ、本当に自分のやりたかったITの仕事とは何なのだろうと改めて考えました。新卒の就活の時とは違って、ある程度の経験を積んできた今なら、本当に自分のやりたい仕事が見えてくるのでは、と思ったんです。

その時に浮かび上がってきた理想の仕事像は、お客様が実現したいものを一緒に考えていくということ。自らの手でシステムを構築するというよりは、もっと上流でお客様とコミュニケーションを取る仕事に挑戦したいと髙栁は考えました。

社内SEとして課題を見つけて解決するというプロセスにはやりがいを感じていました。ですが、どうしてもユーザーは社内に限定され、必然的に仕事の範囲は狭くなってしまいます。もっと多くの業界のお客様に向けて、サービスを提供できる仕事がしたいと考えるようになりました。

転職活動では複数の会社からオファーがあったという髙栁。その中でNTTデータを選んだ背景には、いくつかの理由がありました。

コロナ禍を経験していたため、柔軟な働き方ができる会社、というのがひとつの理由。もうひとつは、DX推進コンサルタントという仕事内容に惹かれたことです。

お客様のDXを推進するコンサルタントというポジションは、まさに髙栁の求める仕事像に合致するものでした。とりわけ、未知のものをカタチにしていくというミッションの魅力と可能性を感じ、髙栁はNTTデータへの入社を決意しました。

会話を重ねて解決先を見つけていく、“地に足の付いた”コンサルティングの価値

デジタルトランスフォーメーションという言葉が直接示しているように、今、多くの企業はトランスフォーメーション(変革)に迫られています。ビジネスモデルの変革、業務プロセスの改革、生産性の向上、ダイバーシティの推進……。ビジネス環境は加速度的に変化を続けており、企業が取り組むべきテーマは多岐にわたります。

変革の機運が高まる中、新しいソリューションやツールを導入するなどして、既に何らかの取り組みを行っている企業は多いものの、その効果が見えなかったり、定着・活用において苦戦しているお客様も多いのが事実です。

そうした中、髙栁たちのチームでは企業の働き方改革をテーマにしたDX推進のコンサルティングを行っています。

課題はお客様によってさまざまですが、例えば「クラウドのソリューションを導入したものの、活用が思うように進んでいない」という場合、業務プロセスにおけるペイン(悩みや問題)を探し、それをどのように解決できるのかを考えていきます。

その他にも、「ダイバーシティ推進部を新設したものの活動が行き詰まっている」という場合では、組織や制度の問題も分析した上で、ITを用いた解決策を検討していくというケースもあります。お客様の業界も、規模も、課題も多種多様で、髙栁たちが挑むプロジェクトに一つとして同じものはありません。

プロジェクトのカタチもゴールも決まっておらず、お客様の期待値も定まっていないケースが珍しくありません。どういう姿になれば良いのか、お客様自身も答えが分からず悩んでいることが多いのです。課題の解決はそもそも無理だと諦めてしまっていることもあれば、逆に新しいテクノロジーを使えば簡単に解決できる、といったように期待値が高すぎる場合もあります。

簡単に解決できない課題に対しても、お客様と会話を重ねて、解決策を見つけていくプロセスが好きなんです。分析を繰り返し、お客様が課題に感じていることの正体が可視化されていく過程は謎解きやパズルのようです。そして解決策を提示して、お客様に「なるほど!」と納得していただくのもうれしいです。

デジタルの力が過小評価されていたり、あるいは過剰な期待を持たれるなど、DXという言葉のイメージはひとり歩きしている面があります。そんな今求められているのは、地に足の付いたコンサルティングであると髙栁は語ります。

キラキラと輝く未来を描くことが得意なコンサルティングファームもいますし、それも大切なことだと思います。ですが今、多くの企業が必要としていることは、5年後や10年後を見据えた変革のロードマップを描き、堅実に歩んでいくことだと考えています。

現実的な変革の推進。それこそが、NTTデータの得意とすることであり、自分たちがやるべきミッションなのだと髙栁は考えています。

自分自身をアップデートし、課題解決のスキルを自分のものにしたい

「地に足の付いたコンサルティング」を実施し、企業の変革を支援している髙栁ですが、NTTデータへの転職にあたっては、何よりもまず自分自身もアップデートする必要がありました。初めての転職、社内SEからコンサルタントへの転身、カルチャーの違い。「これまで信じてきたものと、まったく違うことも多かったですね」と髙栁は当時の戸惑いを語ります。

前職の社内SEはユーザーが社内にいるので、関係性をイチから作る必要はありませんでしたし、コスト意識も薄かったです。こちらから営業活動のようなアクションをしたこともなかったので、仕事のやり方や考え方を大きく変える必要がありました。

コンサルティングのプロジェクトは「何をやるか」すら決まっていない状態からスタートすることもあります。視野を広げ、周辺の状況をしっかりと把握した上でタスクを設定しないと、想定外の問題が後から発生するなど、多くの「事故」が発生します。

コンサルタントとして働くのが初めてだった髙栁も、やはり多くの壁にぶつかりましたが、他の社員の打ち合わせに同席してコンサルタントとしての振る舞いを学んだり、チャットで相談したりと、少しずつ業務に慣れていきました。また、チームのSlackに分からないことを投稿すると、必ず誰かが答えてくれるカルチャーにも助けられたそうです。

NTTデータのメンバーと一緒に働いて印象的だったのは、ディスカッションの時などに、体系立てられた話し方をする人が多いということです。アイデアベースで発散的に議論をする時にさえ、きちんと実現性が添えられているのは驚きました。NTTデータのコンサルタントはこういう風に考えるんだ、という姿を間近で見られたのは良い発見でした。今、私がお客様と話をする時にも、こうしたコンサルタント像がベースになっています。

そしてもうひとつ、髙栁がコンサルタントとして成長する上で大きな手助けになったのがNTTデータの教育体制でした。

私の場合はさまざまなプログラムの中からコンサルティングや課題解決、DXの研修などを受講しました。注力しているツールや社内資格に必要な講座など、本当にさまざまな内容を学ぶことができます。希望すれば外部の有料研修も受けることができるのは、学びたい意欲がある人にとっては大きな魅力だと思います。NTTデータは、教育環境には本当に惜しみなく力を注いでいる印象ですね。私自身、これからはAIや自動化などのテーマも学びたいと考えているところです。

自分自身をアップデートするという壁を乗り越え、新たな視点やスキルを獲得しながら、コンサルタントの仕事に楽しさを見出している髙栁。ですが、まだまだ今の自分に満足しているわけではありません。

お客様が実現したいことを一緒に考えていくという上流工程の経験をもっと積んでいき、課題解決というスキルを自分のものにしたいです。具体的なキャリアパスにこだわらず、スキルベースで「自分がなりたいもの」へアップデートしていきたいですね。

髙栁にとって重要なのは、職種の名前ではなく、あくまでも何をやるかということ。自分の内面から湧き出るモチベーションに正直に行動してきたからこそ、髙栁はコンサルタントという現在の仕事に辿り着き、更なる成長とお客様の課題解決を楽しめているのかもしれません。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです